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トヨタ初の量産EV、航続距離500キロ テスラを猛追:日本経済新聞(10/29)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD282XA0Y1A021C2000000/

 

 

トヨタ初の量産EVのbZ4X

トヨタ自動車は29日、初の量産電気自動車(EV)である「bZ4X」の仕様を発表した。航続距離(1回の充電で走行可能な距離)は最長約500キロメートルで、先行する米テスラの「モデル3」や日産自動車の「アリア」に迫る。世界のEVメーカーの中では先頭集団に入り、テスラをはじめとする先行組を猛追する構えだ。

bZ4Xは多目的スポーツ車(SUV)で価格は未定。2022年半ばから世界販売を始める。車台はEV専用の設計としてSUBARU(スバル)と共同開発した。スバルの四輪駆動や衝突安全、トヨタの電動化や「つながるクルマ」のノウハウを反映させた。サイズは同じくトヨタのSUV「ハリアー」に近い。

電池容量は71.4キロワット時で、航続距離は460~500キロメートル前後になる。トヨタの開発担当者は「いたずらに航続距離を延ばすのではなく、長年の電動車のノウハウを生かした部分でトヨタらしさを出す」と語り、電池寿命や安全性の高い制御システムで特色を出した。

電池は世界トップレベルの耐久性をうたう。経年劣化で少なくなっていく容量を10年後でも90%維持することを目標に開発した。電池の電圧や温度を多重監視するシステムを採用し、発熱の兆候を検知して予防できるようにした。

出力が最大150キロワットの「急速充電器」に対応し、30分でフル充電の80%分の電気をためることが可能だ。外装に太陽光パネルも設置できるようにし、1年間で1800キロメートル走行する電力を生み出すことができる。アウトドアや災害時に家電や住宅に給電することも可能にした。

タイヤとハンドルを機械的につながず電気信号でタイヤ角を変える「ステア・バイ・ワイヤ」もトヨタで初めて採用した

タイヤとハンドルを機械的につながず電気信号でタイヤ角を変える「ステア・バイ・ワイヤ」や、モーターやインバーターを組み合わせた電動車向け駆動装置「イーアクスル」もトヨタで初めて採用した。

トヨタは30年に世界でハイブリッド車(HV)を含めた電動車で800万台の販売を目指している。そのうちEVと水素を使う燃料電池車(FCV)で200万台を占める見込みだ。30年までの計画として、EVにも搭載する電池に全世界で1兆5千億円をつぎ込む方針も発表している。米国に工場を設け、最先端の全固体電池の研究開発も急ぐ考えだ。

トヨタは「TOYOTA bZ」シリーズとして位置づけるEVを、25年までに7車種発売する方針だ。今回はその第1弾にあたる。日本と中国で生産するが、既存車両の製造ラインを活用し専用の拠点は設けないという。巨額投資に踏み切るライバルにくらべ徐行運転が続く。トヨタのEVに対する本気度を世界は注視している。

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